「多次元フェスティバル」は、多分野の芸術家達が相互に影響を与え合いながら、観客と共に意識の拡大を体験し、幸せの度合いを高め、波及効果によって世界の平和に貢献することを理念として設立されました。

運営メンバーは代表の音立日子(ゆび きたす)を除いて流動的で、多種多様な芸術文化の交流や地域・世代を超えた普遍的な内容のプログラムを提供するため、国内外で出演者を変えて開催しています。 


歴史

2012 年の設立以来、「多次元フェスティバル」および関連イベントを、これまでに日本(東京)、アメリカ(ニューヨーク)、ドイツ(ベルリン)、アルゼンチン(ブエノスアイレス)で開催して参りました。

 

 
第1 回は2013 年に東京のホール「座・高円寺2」で開催しました。ステージ上での音楽ライブ演奏をメインに、朗読・大道芸のパフォーマンスおよびロビーでの実演販売や絵の展示を行い、総勢20 組以上の芸術家が出演しました。




第2 回は2014 年にアメリカ・ニューヨークの「Goodbye Blue Monday」および「A.B.C NO Rio」というライブハウスで2 日間開催しました。音楽とライブペンティングを組み合わせ、シームレスで前衛的なパフォーマンスを行い、ニューヨーク在住のアーティストとの即興による共演も行いました。現地の新聞「Bushwick Daily」にインタビュー掲載、「Yahoo!ニュース」のトップに掲載等、注目を集めました。



第3回は2015 年にドイツ・ベルリンの教会「Heilig-Kreuz-Kirche」で開催しました。過去2 回のフェスティバルとは異なり、多分野の芸術家の共演を軸として、全体で一つの物語となるような意図を持って制作されました。2 部構成で休憩を含め約2 時間30 分の公演を、2 日間異なる内容で行いました。出演者は日本・アメリカ・タイからの音楽家・舞踊家・画家・詩人・写真家で、演目は日本の作品「さくらさくら」「赤とんぼ」、ドイツの作品・J.S.バッハ作の「ヨハネ受難曲」からのアリア、作曲家の斉藤友秋による書き下ろし作品「愛の遍在」、出演者のオリジナル作品で構成し、即興の要素も取り込みました。紫式部作「源氏物語」の「葵上」に音立日子が作曲、地歌舞の古澤侑峯が舞うという試みも行いました。

また、クラウドファンディングやイベント等を通じ多くの寄付を集め、開催資金に充当しました。



第4 回は2016 年に東京のライブハウス「青山 月見ル君想フ」およびアルゼンチン・ブエノスアイレスの劇場「Espacio Kabuki」で開催しました。前回のドイツ・ベルリン公演の方向性を進化させた内容で、「生と死」をテーマに、2 部構成のプログラムで構成しました。

東京公演は音楽・舞・ライブペインティング・リキッドライティング・ジャンベ(パーカッション)・三味線・小唄という多様な芸術の共演を行いました。演目は地歌舞と小唄の共演「高砂」「白扇」、母が命を犠牲にして我が子の栄達を願うという古典作品の「珠取海士」に新たな音曲を付けたもの、小唄とジャンベの共演「浜町河岸」「廊の酔ざめ」、出演者のオリジナル作品、即興で構成しました。リキッドライティング・ライブペインティングにリアルタイムサンプリングによるサウンドエフェクトを組み合わせ、視覚的にも聴覚的にも異空間を演出しました。エッセンシャルオイルで香りの演出も行い、五感を刺激する体験を提供しました。

アルゼンチン・ブエノスアイレス公演は、現地のダンサー・音楽家・画家・ライティングアーティストと音立日子という顔ぶれの出演者で、東京公演と同じ「生と死」をテーマとしながら全く異なる内容のプログラムとなりました。演目はタンゴ・出演者のオリジナル曲・即興・身体表現・サウンドエフェクトを組み合わせた2 部構成の公演で、満員御礼で好評を博しました。